永住ビザー申請のポイント(条件):配偶者ビザから
2023/01/02
永住ビザ-手続き&ケース
配偶者ビザから永住ビザへの申請を説明します。

配偶者ビザから永住ビザを申請するポイントを解説
永住ビザの申請をするとき、現在の在留資格(ビザ)の種類によって条件が少し変わります。今回は、配偶者ビザから永住ビザへ申請する場合を説明します。
【このページでわかること】
配偶者ビザからの申請のメリット
永住ビザの条件は、基本的には大きく3つありますが、配偶者ビザからの申請の場合、そのうちの2つは適合しなくても良いとされています。
ですので条件は1つだけということです。
ただ、このひとつにはいくつかの要素が入っていますので、そちらを見ていきましょう。

ポイント① 国益適合要件について
配偶者ビザから永住ビザへの申請で求められることは、この国益適合要件です。これはそのまま言うと、配偶者の方が日本の利益に合うか、ということですが、次の5つがあたります。
1)実態を伴った結婚生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上、日本に居住していること
2)公的義務の履行
3)現在の在留期間が最長(5年)であること
4)公衆衛生上、有害となるおそれがないこと
5)公益を害する行為をしないことが認められること
1)実態を伴った結婚生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上、日本に居住していること
「実態を伴った」結婚生活ですので、例えば別居していると「実態がない」と取られかねません。単身赴任などで、やむを得ず別居している場合は、それを証明する書類の提出が必要です。理由は合理的でなければ認められません。
結婚生活が3年以上、かつ、1年以上日本に居住について
2つの要素に当てはまっていることが必要です。
*結婚生活が3年以上あること
*日本に住んでから1年以上過ぎていること
以下の2つのパターンが考えられます。
■日本で日本人と出会い結婚。
日本で結婚生活を開始、3年が過ぎた場合
■海外で日本人と出会い結婚。
海外で結婚生活を開始、2年後に日本に帰国して1年が過ぎた場合
「日本に3年住んでいる」ことまでは求められていませんので、海外での結婚生活も3年に含めることができます。
また、「配偶者ビザを持ってから3年」でもありませんので、例えば結婚前は、在留資格(ビザ)「技術・人文知識・国際業務」などの就労系ビザを持って日本で働いていて、結婚後もビザの変更をしなくても問題ありません。結婚の実態があればこの条件にあてはまります。
出国について
「引き続き」と見られないケース
■1年間に出国した日数が合計で100日を超える場合
■1回の出国が3カ月以上の場合
日本に1年以上居住しているというのは、在留資格(ビザ)が途切れることなく=「引き続き」あることが必要です。そのため日本から出国することが多い方は注意が必要です。
この日数は絶対というわけではないですが、出国の理由が例えば「出産のための里帰り」という場合は、引き続きとは見られない可能性は高いためご注意ください。
2)公的義務の履行
■住民税
■健康保険
■年金
この3つの支払い状況を表しています。
この3つについては、支払っていることは大前提で、「納付期限を守って支払っているか」が重要です。会社員の方で、給与から差し引かれている方は問題ありませんが、転職している場合は、例えば住民税ですと、退職の時期によってはご自身で支払いする「普通徴収」に切り替わっています。その場合、市役所等から送られてきた納付書で、期限内に支払っている必要があります。健康保険や年金はご自身で切り替えの手続きが必要です。
もし、ご自身の支払い状況がどのようになっているか不安があるようでしたら、住民税と国民健康保険については市役所等へ未納がないかの確認をされることをお勧めします。
年金については、「ねんきん定期便」を日本年金機構から取り寄せることもできますので、不安がある方は確認することをお勧めします。
*外国人が扶養されている場合
日本人が会社員の場合は、会社で社会保険に加入していれば、年金と保険は外国人は支払っていなくても問題はありません。
*収入について
日本人の配偶者として永住ビザの申請をする場合は収入についての要件は本来はないのですが、審査の実態としては、直近3年間の年収が300万円以上ないと不許可の可能性は高いです。また、住民税が非課税だと、国益に適合しないことにもなりかねません。
これは、「外国人が扶養されている場合」は、配偶者である「日本人」が収入の条件を満たしている必要があります。
なお、300万円の年収には「扶養している家族ひとりあたり」プラス70万円を足した合計で考えますので、配偶者とお子さんが2人の4人家族の場合は510万円以上の年収が望ましいです。
3)現在の在留期間が最長(5年)であること
こちらについては現在のところ、「3年」の期間を持っていることで最長の期間として扱われています。
4)公衆衛生上、有害となるおそれがないこと
これは、大麻や麻薬、覚せい剤等の慢性中毒者ではないことを意味しています。また、感染症患者ではないことも意味します。
5)公益を害する行為をしないことが認められること
これは、次の2つのことを確認しています。
①日本の法律に違反して、刑罰などに処せられていないこと
②日常生活や社会生活のなかで、風紀を乱すような行為を繰り返していないこと
①について
「刑罰など」というのは、懲役、禁固、罰金、科料のことです。処罰されると、一定期間は申請をしても不許可になってしまいます。
刑罰に必要な一定期間
■懲役・禁固
出所後10年の経過が必要
*執行猶予有りの場合・・・執行猶予の期間が満了してから5年の経過が必要
■罰金・科料
支払いを終えてから5年の経過が必要
②について
「日常生活などのなかで、繰り返し風紀を乱すこと」とは、例えば交通違反があてはまります。軽い違反でも、直近の5年間で4回以上になると審査に不利となります。
軽い違反というのは、例えば、一時停止違反や駐車禁止違反などです。車を運転することが日常になっている方は特にお気を付けください。
なお、ご自身で過去にどのような違反をしているか覚えていないという方は、運転記録証明書を取得して確認してみるのも良いでしょう。最寄りの警察署で請求用紙をもらい、必要な項目を記入の上、郵便局で手数料を支払うと、ご自宅へ送ってくれます。

ポイント④ 身元保証人について
身元保証人は、日本人または永住者であることが求められています。
2022年6月より身元保証人の提出書類が大幅に緩和されましたが、身元保証人の責任については変わっていません。しかし、身元保証人の責任というのは金銭の連帯保証人のようなものではなく、道義的責任ですのでご安心ください。
この道義的責任は、滞在費、帰国費用、法令順守の3つです。
外国人の方がこの3つを守れなかったからといって、身元保証人の方が法律上の責任を問われて罰せられることもありませんのでご安心ください。
永住ビザを申請するときの注意点
永住許可申請について
申請の種類は「在留資格変更許可」の一種ですが、「永住者」が許可されると、職種や期間についての制限がなくなることから、許可後は他の在留資格を持っている外国人より在留管理が大幅に緩和されます。
これは、変更許可申請や期間更新申請の際は、提出する書類等からその時の在留状態について審査されていますが、永住許可を得ると、そういった審査がなくなるからです。
そのため、永住許可の審査は、通常の変更申請より厳しくなっています。
特例期間について
永住許可申請の審査中に、現在の在留資格(ビザ)の期限が過ぎてしまう場合は、永住許可申請とともに現在の在留資格(ビザ)の期間更新許可申請もすることが必要です。
これは永住許可申請には特例期間の適用がないということです。
特例期間とは
在留カードをお持ちの外国人で、在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請の審査中に、現在の在留期間の満了の日が来る場合で、審査の結果が出た日と在留期間の満了の日から2カ月経過する日の、いずれか早い日までは、現在の在留資格のまま日本で活動できるというものです。
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永住ビザの申請についてお悩みはありませんか?
永住ビザの審査は年々厳しくなっています。これまでの日本での法令を遵守しているかを総合的に見られます。年金や健康保険、住民税については未納の有無を確実に見られています。交通事故を含む犯罪についても重要です。
審査は提出した書類のみで判断されますので、説明や資料が不十分と判断されると不許可になることもあり、事前にしっかりと審査のポイントを押さえて必要書類も準備する必要があります。
もし少しでも不安になることがありましたら、まずはご相談ください!ご事情をお聞きし、総合的にみて一度で許可となるようにご提案をさせていただきます。どうぞご安心してご相談ください。
初回相談は無料にてご対応しております。下記メールフォームからお問い合わせください。

この記事の作成者:行政書士 川西真由美
2014年6月 行政書士登録 申請取次行政書士
大阪府松原市にてハピネス行政書士事務所を運営
取扱業務 外国人の在留資格申請代行、帰化申請書類作成等
