永住ビザー申請のポイント(条件):高度人材外国人として(80ポイント)
2023/01/03
永住ビザ-手続き&ケース
80ポイント保有の高度人材外国人の申請について、説明します。

高度人材外国人(80ポイント)から永住ビザの申請
永住ビザの申請をするとき、現在の在留資格(ビザ)の種類によって条件が少し変わります。今回は、80ポイントを持っている高度人材外国人として永住ビザへ申請する場合を説明します。
【このページでわかること】
高度人材外国人ビザからの申請のメリット
高度人材外国人80ポイントで申請するメリット
国益適合要件の中の「居住要件」が1年
これは「高度人材外国人」として永住ビザの申請をする最大のメリットではないでしょうか。
居住要件「1年」について
*在留資格(ビザ)「高度専門職(80ポイント)」を持って日本に入国後1年経過
高度専門職ポイント計算結果通知書がある場合
*別の就労系ビザを持って日本に入国し、「高度専門職(80ポイント)」へ変更後1年経過
高度専門職ポイント計算結果通知書がある場合
いずれも「高度専門職ポイント計算結果通知書」がある場合は、その後1年経過で永住ビザの申請が可能です
就労系ビザの代表的「技術・人文知識・国際業務」ビザで比較すると、日本入国後10年間必要です。そのうち直近5年間は働いていることも必要ですので、かなりメリット度は高いと思います。
なお、「高度専門職ポイント計算結果通知書がない」場合は、1年前から80ポイントを持っていたことを「証明して」申請することが可能です。「申請する現時点」と「1年前の時点」の両方とも80ポイントを持っていることの証明が必要です。例えば収入についてだと、直近2年間の給与明細が必要です。

ポイント① 素行が善良であること
わかりにくい表現ですが、次の2つのことを確認しています。
1)日本の法律に違反して、刑罰などに処せられていないこと
2)日常生活や社会生活のなかで、風紀を乱すような行為を繰り返していないこと
1)日本の法律に違反して、刑罰などに処せられていないこと
「刑罰など」というのは、懲役、禁固、罰金、科料のことです。処罰されると、一定期間は申請をしても不許可になってしまいます。
刑罰に必要な一定期間
■懲役・禁固
出所後10年の経過が必要
*執行猶予有りの場合・・・執行猶予の期間が満了してから5年の経過が必要
■罰金・科料
支払いを終えてから5年の経過が必要
2)日常生活や社会生活のなかで、風紀を乱すような行為を繰り返していないこと
「日常生活などのなかで、繰り返し風紀を乱すこと」とは、例えば交通違反があてはまります。軽い違反でも、直近の5年間で4回以上になると審査に不利となります。
軽い違反というのは、例えば、一時停止違反や駐車禁止違反などです。車を運転することが日常になっている方は特にお気を付けください。
なお、ご自身で過去にどのような違反をしているか覚えていないという方は、運転記録証明書を取得して確認してみるのも良いでしょう。最寄りの警察署で請求用紙をもらい、必要な項目を記入の上、郵便局で手数料を支払うと、ご自宅へ送ってくれます。
もうひとつ、特にご結婚されている方で注意が必要なものに、資格外活動オーバーがあります。これは申請をする外国人ご本人ではなく、例えば、家族滞在ビザで日本に居住している配偶者の違反のことです。「配偶者の課税証明書と納税証明書」も必要書類として提出しますので、週28時間を超えてアルバイトしていた場合は分かってしまいます。これは、「風紀を乱すような行為を繰り返し行っている」ことになりますし、配偶者の違反はご本人の監督不行き届きとなりますのでご注意ください。
週28時間をオーバーして働いている場合は、週28時間以内に戻してから「1年間」は永住ビザの申請は見送った方が良いでしょう。課税証明書を直近1年間分提出するからです。

ポイント② 独立生計要件について
こちらは次の2つのことを表します。
1)公共の負担になっていないこと
2)将来において、安定した生活が見込まれること
1)公共の負担になっていないこと
これは例えば、生活保護を受給していないことがあたります。
2)将来において、安定した生活が見込まれること
こちらについては、直近1年間の収入が300万円以上あるかどうかが重要です。
もちろん、ご家族の人数により、この300万円に収入金額はプラスされていきます。
収入について注意が必要なことは、以下の2点です。
*転職
高度専門職ビザの場合は、転職をすると必ず「在留資格変更許可申請」をすることが必須ですので、忘れずに申請してください。
また、転職後の収入や地位(役職など)が下がると不安定と取られますので、転職後は1年以上の勤務実績を得たうえで申請した方が良いでしょう。
*扶養している家族の人数
扶養している家族ひとりあたり、300万円の収入にプラス70万円して考えますので注意が必要です。

ポイント③ 国益適合要件について
これはそのまま言うと、外国人の方が日本の利益に合うか、ということですが、次の5つがあたります。
1)a.高度人材外国人として1年以上継続して日本に居住していること
b.1年以上滞在している外国人で、永住許可申請日より1年前の時点から80ポイントをもっていると認められること
2)公的義務の履行
3)現在の在留期間が最長(5年)であること
4)公衆衛生上、有害となるおそれがないこと
5)公益を害する行為をしないことが認められること
1)a.高度人材外国人として1年以上継続して日本に居住していること
以下の2つの場合があてはまります。
①在留資格(ビザ)「高度専門職」で日本に居住している
②高度専門職としての在留資格(ビザ)「特定活動」で日本に居住している
1)b.1年以上日本に住んでいて、永住許可申請日より1年前の時点から80ポイントをもっていると認められる外国人
現在は別の在留資格(ビザ)をもって日本で働いている外国人で、1年前から80ポイントをもっている場合にあてはまります。この場合、永住ビザ申請の前に「高度専門職」を取得せず、現在の在留資格(ビザ)から直接永住ビザの申請ができます(「みなし」といいます)。これは「高度人材外国人」として1年以上という要件にあてはまるからです。
なお、日本に3年以上居住しているだけではなく、在留資格(ビザ)が途切れることなく=「継続して」あることが必要です。そのため日本から出国することが多い方は注意が必要です。
出国について
「継続して」と見られないケース
■1年間に出国した日数が合計で100日を超える場合
■1回の出国が3カ月以上の場合
絶対にこの日数というわけではありませんが、もし出国日数が上記の日数を超えている場合は、出国の理由を合理的に説明することが必要です。その他、ご家族が日本に住んでいる場合や特に資産を日本に持っているなどの情報を説明することで補える可能性はあります。
2)公的義務の履行
■住民税
■健康保険
■年金
この3つの支払い状況を表しています。
この3つについては、支払っていることは大前提で、「納付期限を守って支払っているか」が重要です。会社員の方で、給与から差し引かれている方は問題ありませんが、転職している場合は、例えば住民税ですと、退職の時期によってはご自身で支払いする「普通徴収」に切り替わっています。その場合、市役所等から送られてきた納付書で、期限内に支払っている必要があります。健康保険や年金はご自身で切り替えの手続きが必要です。
もし、ご自身の支払い状況がどのようになっているか不安があるようでしたら、住民税と国民健康保険については市役所等へ未納がないかの確認をされることをお勧めします。
年金については、「ねんきん定期便」を日本年金機構から取り寄せることもできますので、不安がある方は確認することをお勧めします。
3)現在の在留期間が最長(5年)であること
こちらについては現在のところ、「3年」の期間を持っていることで最長の期間として扱われています。
なお、高度専門職ビザを許可されている場合は「5年」の期間(現在の最長期間)が許可されます。
4)公衆衛生上、有害となるおそれがないこと
これは、大麻や麻薬、覚せい剤等の慢性中毒者ではないことを意味しています。
また、感染症患者ではないことも意味します。
5)公益を害する行為をしないことが認められること
これは、ポイント①と同じことを重複して要求しています。
内容は同じですので省略しますが、それだけ大事な条件と捉えることが大切です。

ポイント④ 身元保証人について
身元保証人は、日本人または永住者であることが求められています。
2022年6月より身元保証人の提出書類が大幅に緩和されましたが、身元保証人の責任については変わっていません。しかし、身元保証人の責任というのは金銭の連帯保証人のようなものではなく、道義的責任ですのでご安心ください。
この道義的責任は、滞在費、帰国費用、法令順守の3つです。
そしてもし、外国人の方がこの3つを守れなかったからといって、身元保証人の方が法律上の責任を問われて罰せられることもありませんのでご安心ください。
永住ビザを申請するときの注意点
永住許可申請について
申請の種類は「在留資格変更許可」の一種ですが、「永住者」が許可されると、職種や期間についての制限がなくなることから、許可後は他の在留資格を持っている外国人より在留管理が大幅に緩和されます。
これは、変更許可申請や期間更新申請の際は、提出する書類等からその時の在留状態について審査されていますが、永住許可を得ると、そういった審査がなくなるからです。
そのため、永住許可の審査は、通常の変更申請より厳しくなっています。
特例期間について
永住許可申請の審査中に、現在の在留資格(ビザ)の期限が過ぎてしまう場合は、永住許可申請とともに現在の在留資格(ビザ)の期間更新許可申請もすることが必要です。
これは永住許可申請には特例期間の適用がないということです。
特例期間とは
在留カードをお持ちの外国人で、在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請の審査中に、現在の在留期間の満了の日が来る場合で、審査の結果が出た日と在留期間の満了の日から2カ月経過する日の、いずれか早い日までは、現在の在留資格のまま日本で活動できるというものです。
◎永住ビザ申請の関連記事です!あわせてお読みください
*永住ビザー申請のポイント(条件):高度人材外国人として(70ポイント)
*必要書類ー永住ビザ:高度人材外国人として④(3年前から70ポイント)
*必要書類ー永住ビザ:高度人材外国人として③(70ポイント)
*必要書類ー永住ビザ:高度人材外国人として②(1年前から80ポイント)
*必要書類ー永住ビザ:高度人材外国人として①(80ポイント)
永住ビザの申請についてお悩みはありませんか?
永住ビザの審査は年々厳しくなっています。これまでの日本での法令を遵守しているかを総合的に見られます。年金や健康保険、住民税については未納の有無を確実に見られています。交通事故を含む犯罪についても重要です。
審査は提出した書類のみで判断されますので、説明や資料が不十分と判断されると不許可になることもあり、事前にしっかりと審査のポイントを押さえて必要書類も準備する必要があります。
もし少しでも不安になることがありましたら、まずはご相談ください!ご事情をお聞きし、総合的にみて一度で許可となるようにご提案をさせていただきます。どうぞご安心してご相談ください。
初回相談は無料にてご対応しております。下記メールフォームからお問い合わせください。

この記事の作成者:行政書士 川西真由美
2014年6月 行政書士登録 申請取次行政書士
大阪府松原市にてハピネス行政書士事務所を運営
取扱業務 外国人の在留資格申請代行、帰化申請書類作成等
